DVとは、殴る蹴るといった「行為」だけの事ではありません。

DVは「関係性」であり、力で相手を支配しようとする全ての行為・言動・思考をさします。​

虐待、ストーキングも根っこは一緒であり、広義的にはすべてDVです。
同居人に対するものがDV、別居の場合ストーキング、子供に対するものが虐待、とエフエフピーでは定義しています。

DVは人権侵害であり、犯罪です。

しかし、以前の私を含め、何故「わかっていながら」しかも「愛する相手に」暴言や暴力で対応してしまうのでしょう。

DV被害者/加害者のほとんどが、自分はDVをされている/していると思っていません。気付くきっかけが必要なのです。

加害者プログラムを卒業してわかった事ですが、加害行為をする人達には共通の思考・行動パターンがあります。
DVまでのパターンがある以上、予防・更生のパターンも必ずあります。

DVは「たまたまやってしまった」「この日は制御できなかった」「運が悪かった」というものではありません。
そこには心理学に基づくしっかりとした「原因」「根っこ」があります。長期的かつ継続的なサポートが必要です。

「DV加害者は絶対に治らない。変われない」
「DV加害者はサイコパス/精神異常」
「DV加害者は人格障害者」

本当にそうでしょうか。

こういった世の中の認識が、「自分はそんな異常者ではない!」と、自分と向き合う事から逃げる要因の一つでもあったと、今の私は考えています。「モラハラ」という定義も、「自分はモラハラっぽい所はあるが、DVではない」という「隠れ蓑」的な理解になってしまう為、必要ないものであり、モラハラもDVという枠の中に入ると考えます。

少なくとも更生プログラムに参加される加害者は、病気でも、精神異常者でもありません。
それが自身の体験とたくさんの加害者の方と接してわかった事です。

NPO法人ステップでの学びでは、見学者や取材陣からも、
「実は私も妻を叩いた事がある」
「自分の事として皆さんのお話を聞いていた」
といったお声は決して少なくありませんでした。

DVは実はうんと身近なところにあるのかもしれません。

​是非、DVチェックをして、ご自身やパートナーがDVではないか、考えてください。
そして該当するものがあれば、下記にご相談ください。

不定休9:00~21:00 080-5931-5540まで

画像著作権:NPO法人 女性・人権支援センターステップ